こんにちは!日生ハウジングの広報担当の塩谷です!
今回の記事では、弊社で注文住宅を建てられたお客さまからの声を集めて、
人気の間取りを3つご紹介するとともに、
「せっかく採用したのに失敗した!」なんてことにならないために、それぞれの注意するべきポイントもご紹介しますね!
人気の間取り①シューズクローク

最近はシューズクロークをつけられるお客さまが本当に多いですよね!
モデルハウスでも採用してますし、ここ数年は半数位のお客さまが採用してるんじゃないかな。
玄関の収納スペースとして人気のシューズクローク。靴を履いたまま入ることのできる土間の収納が多いですね。
とても人気で便利なシューズクローク。
先ずはそのメリットを見ていきましょう!
シューズクロークのメリット
玄関がすっきりする

シューズクロークは、ご家族の靴はもちろん、
- お父さんのゴルフバッグ
- 自転車
- お子さんの遊具
といった日常的によく使うものを収納することも。
玄関は来客を迎える最初の空間なので、綺麗に片づけておきたいですよね!
収納があると助かります。
生活動線を短くできる

シューズクロークは、2通りあるんですよ。
- 行き止まりのシューズクローク (ウォークインタイプ)
- 室内に上がれるシューズクローク (ウォークスルータイプ)


生活動線を効率化できるのは、②のウォークスルーのシューズクロークなんです。
それぞれ弊社の桜井西モデルハウスと粟殿モデルハウスでご覧いただけます。
ちなみにウォークスルーのシューズクローを備えている粟殿モデルは以前ブログにも書いています。

このウォークスルータイプの場合は、
ただいま!って帰宅して、シューズクロークでコートや靴を脱いで、そのまま室内に上がります。
そこからさらにシューズクロークを通って家に上がった後の動線に一工夫工加えると、
例えば
- シューズクロークからパントリー(食品庫)に直接行けるようにする
- シューズクロークと洗面所を隣接させて直接行けるようにする
こんな感じで、ウォークインのシューズクロークは、家に上がった後の動線もセットで考えると効率的な間取りになって便利ですよ。
では、次はシューズクロークのデメリットと注意するポイントを見ていきましょう。
シューズクロークのデメリットと失敗しないポイント
デメリットその① 匂いがこもりやすい

シューズクロークって靴を脱ぐ場所だから、結構匂いが気になるときがあるんですよね。
とくに湿気のこもりやすい時期だと、一層わかるかも。
それに、シューズクロークに扉がついてる間取りで、閉めっぱなしにしていると梅雨の時期なんかはお気に入りの靴にカビが生えてるなんてケースも。
う~ん、それはなんか嫌だなぁ。
なるべくそうならないためにポイントを確認しましょう!
換気できるように工夫する

まずは換気ができるように計画しましょう。
そもそも住宅には24時間換気システムが備わってるから臭いは大丈夫!という意見もありますが、
ご家族の人数やシューズクロークに収納する物によっては、別に換気の工夫をするほうが良い場合もあります。
そんな時は、なるべくシューズクロークの近くに換気扇を持ってくるか、もしくは、換気用に窓の計画を考えてみましょう。
防犯のことも考えると、引き違いの窓よりも、すべり出し窓がお勧めですよ。
消臭・調湿効果のある建材を使う

最近では、消臭・調湿効果のある建材を使うケースもあります。LIXILのエコカラットなんかおススメですよ。
インテリアのデザイン性にも優れた商品もありますので、空間コーディネートする際も、おしゃれな玄関を演出できますね。
あとはシンプルに靴のにおい対策には、消臭効果の高い芳香剤をおいてみてもよいかも。
お気に入りの香りが漂うと毎日がきっと楽しくなりますよ!
- シューズクロークに窓や換気扇をつける
- エコカラットなど消臭・調湿効果のある建材を使う
- 消臭効果の高い芳香剤を置く
デメリットその② 単なる収納になってしまう

せっかくシューズクロークを通って家に上がれるようにしたのに、家族が誰も使ってくれない。。。
実はこれ、結構多い悩みなんです。
ウォークスルーのシューズクロークは、いわば家族用の玄関。
来客したお客さまが通ることはもちろんないですよね。
家族用の玄関?それってどういう事ですか??
言葉だとあまりピンと来ないよね。イラスト描いてみました。

家族用と来客者様用と2つの動線があるんですよ。
あ、なるほど!そういうこと!!
ウォークスルーのシューズクロークを計画したから、必ず家族用の玄関として使いましょう!ということでは、ありません。
こういう使い方であれば、家族の靴や傘、ベビーカーなど、家族で利用する物だけを収納出来て、来客者様用玄関はいつもスッキリした状態をキープできます。
でもいつのまにか、家族みんな家族用の玄関を通らず、そのまま普通に家の中へ。
そしていつのまにか、シューズクロークが単なる物置と化してしまいます。
うーん、せっかく作ったのになんか残念。
そうだよね。では、ご家族が使ってくれるにはどうするべきか??考えてみましょう。
その前に、ウォークインのシューズクロークってどんな家族にむいているのか考えてみましょう!
- 生活動線を効率化したい人
- 家族用と来客用の玄関が欲しい人
- 家族間でルールをちゃんと守れる人
動線を工夫して通過する理由をつけてみる
ウォークインシューズクロークで失敗しないポイントは何といっても、家族用玄関で靴を脱いだり履いたりするルールを守れるかです。
ルールを実践するために、生活動線で工夫してはいかがでしょう?
例えば、
- シューズクロークに手洗い場を計画して、帰宅したら先ず玄関で手を洗ってから家に入る。
- シューズクロークから洗面室へ直接行けるようにするのもあり
- コートや帽子など外出時に必要なモノをシューズクロークに収納する
- さらにシューズクロークに姿見を置いて、身だしなみのチェックをしてから出かける
出発時・帰宅時にシューズクロークを通過する用事をつくることが出来れば、そのまま家族用玄関からの出入りが習慣づきますよ。
以前にもご紹介した新型コロナウイルス感染拡大防止のための一環として「手洗い」は役立ちますよ。

- 家族用玄関とお客さま用玄関をしっかり意識する
- ルールを決める
- ルールを習慣化させるため、動線を間取りプランの段階で検討する
人気の間取り②吹き抜け

吹き抜けも確かにとても人気の間取りですよね!私も大好きです♪
吹き抜けは、敷地条件や隣家との兼ね合いで採光が確保しにくいときにでも、明るく開放的な空間にしてくれるのも人気なんですよ。
上下階の空間を連続させる吹き抜けの間取りは、昔からとっても人気。
ここでは、吹き抜けについて深堀してみましょう!
吹き抜けのメリット
解放感のある空間になる

吹き抜けの魅力はなんといっても解放感!
天井も高くなるので、空間に伸びるある奥行が生まれます。
リビング階段で2階部分との一体感もありますし、階段もスリット階段にすると、段板間からも光が抜けて狭さを感じさせない解放感が演出できます。
なにより、とってもおしゃれ!
吹き抜け上部からの窓で採光を確保できる

建物の南側に広い空間が広がっていて、十分な採光を確保できるケースだといいんだけど、
そうじゃない場合も。
例えばお隣さんの家があって、日中にリビングの窓から光が差し込まない場合なんかもあるよね。

リビングに吹き抜けをつくって、さらに吹き抜けの上部分に窓をつけると、お隣さんの家に遮られることなく光が差し込んでくるので、とても明るいリビングになりますよ。
吹き抜けのデメリットと失敗しないポイント
デメリットその① 冷暖房の効きが悪い

吹き抜けのある家は、ない家と比べると冷暖房の効率が悪くなります。
うーん。なんとなくイメージしてたのですが、やっぱりそうなんですね。
吹き抜けは、1階から2階までの空間を一体で使うので、エアコンで冷暖房する空間の体積が大きくなります。
なので、そもそも物理的に冷暖房する空間が増えるので、冷暖房負荷がかかってしまします。
それに加えて、暖かい空気は上昇する空気そのものの性質も関わってきます。

寒い冬場、吹き抜けのあるリビングをエアコンで暖房するとします。
エアコンで暖められた空気は、吹き抜けの上のほうに行ってしまいます。
空気を暖めても暖めてもリビングがなかなか温もってくれません。
夏の場合はどうでしょう?
夏はエアコンで涼しい風を送りますが、冷たい空気は上昇せずに吹き抜けの下のほうに留まってくれます。
ここまでは良いのですが、ただやはり吹き抜けは体積が大きい分、しっかりと冷えるまで多少時間がかかる傾向にあります。
このように、冬、夏ともに冷暖房効率の面でデメリットになる点が挙げられます。
- 吹き抜けは冷暖房する体積が大きい
- 暖かい空気は上昇する性質がある

よく吹き抜けの天井にシーリングファンを付ける方もいらっしゃしますよね。見た目もおしゃれだし私も好きなんです。
確かに、エアコンの冷暖房効率が上がるからおススメですよ。ただ、これも一定の効果はありますが、劇的に冷暖房の効きが良くなるという程ではないんですよ。
冷暖房効率を考えるなら、断熱性と気密性能良い家をつくることがデメリットの解決策になります。
吹き抜けは冷暖房する体積が大きい分、冷暖房する時間がかかることは致し方ありませんが、なるべく冷暖房した空気を外気に逃すことなく、長時間室内に留めておけるようにしましょう。
つまり魔法瓶のように閉じ込めて家全体を保温しましょう!
- 断熱・気密性能を上げる
- シーリングファンで空気を混ぜる
デメリットその② メンテナンスが大変

吹き抜けってメンテナンスに手間が掛かりがちになるんですよ。
それってどういう事ですか?
吹き抜けは普通のお家より、天井がとても高いですよね。
そうなると、例えば
- 照明器具の交換
- 吹き抜けの窓掃除
- 壁紙のコーキング補修
- シーリングファンの掃除
この辺りのメンテンナンスが大変になります。
高所用の掃除道具が必要だったり、足の長い脚立が必要になったり、またそれを室内に搬入したり。
吹き抜けがないお家に比べると同じメンテナンスでも色々と手間がかかってしまうんですよ。

なるほど、確かにそうですよね。
吹き抜け間取りの場合は、そういったメンテナンスに備えて、電動昇降できる照明器具を選定したり、器具の搬入経路を考えた間取りにしたり、新築のプランの時に考えておくと良いですね。
ちなみに、電動昇降できる照明器具ってこんな感じ。

この写真は、築20年のOB様の住まいで、吹き抜けの照明器具が電動昇降タイプで、ボタンを押すとシャンデリアが降りてくるんですよ。電球の交換もとても楽です。
昨今はLED照明が主流で、電球の交換もあまり必要ないかもしれませんが、照明器具のお掃除やお手入れにも役立ちますよ。
吹き抜けはメンテナンスに手間がかかるものだと割り切って、そのデメリットを理解した上で取り入れるかを考えましょう!
- 吹き抜けのアフターメンテナンスの対応や費用をハウスメーカーや工務店に確認する
- 電動昇降タイプの照明器具を選択する
- 吹き抜け下部に掃き出し窓をプランする
人気の間取り③大開口の窓

大開口の窓って普通の窓と違うんですか??
大開口の窓は、標準規格寸法の掃き出し窓より、更に一枚ないし、二枚大きくなった窓のことなんです。
幅・高さも十分な大きさの窓から、光がたくさん入って明るく開放的で、もちろん通風も出来るので、ぜひ間取りに取り入れたいと希望されるお客さまもいらっしゃいます。
大きな窓から入ってくる光や景観は代えがたいものがありますね。憧れます!
大開口の窓のメリット
明るく開放的な空間にできる

やはり一番のメリットとしては、大きな窓から差し込む明かり。
この明るさがより開放的な空間を演出してくれます。
光がたくさん入って明るく開放的で開ければしっかり風も通るので、リビングにつけたいというお客さまも増えています。
やっぱり外の景色が良いと大きな窓があるといいなぁ
お庭と連続した空間に出来る

例えばリビングに大開口の掃き出し間をつけて、ウッドデッキと連続して一体的に使えるようにすると、外部とのつながりを楽しめて、使い勝手の良い間取りになります。
お庭でバーベキューやホームパーティーなんかをするときにもとても良いですね!
まったりウッドデッキに座ってお気に入りのコーヒー飲むのも素敵ですね♪
大開口の窓のデメリットと失敗しないポイント
デメリットその① 「窓」の断熱が悪いと夏が暑く、冬が寒くなる

窓が暑さ寒さに影響するんですか??
はい、住まいにおける窓の「断熱」ってかなり重要なんです。
大開口の窓をプランする場合は、窓の断熱性能に注意しないと、夏が暑く、冬が寒い家になってしまうかもしれません。
夏の暑さの7割が「窓」から入ってきて、それに冬の熱の5割は「窓」から出ていきます。
「窓」は住宅の壁に空いた穴。
窓からの熱の出入りはとても大きいんです。


断熱性能の低い大開口の窓を付けると、そこが熱の出入りが大きく、断熱の大きな弱点になりかねないんです。
なので、大開口の窓を付ける場合は、「窓」自体の断熱性能が良い窓を選択したいものです。
弊社がお勧めする樹脂窓については以前に記事でも取り上げたので、こちらもご覧くださいね。


あと、大開口の窓は、窓を取り付ける方角にも気を付けたほうが良いですね。
やはりおススメは南面に設けて、冬はしっかりと日射取得が出来れば、冬もポカポカと気持ちの良い日差しが入ってきます。同時に夏は庇を軒を出して、日射を遮蔽してあげましょう。
小学校の理科で習ったと思いますが、夏と冬では太陽の高度が違います。
例えば、
- 夏至 78.4度
- 冬至 31.6度
となり、季節によって倍以上太陽の高さが違ってきます。
この高度の違いに合わせて庇や軒を設置し、
夏場の高度の高い日差しは防ぐけど、冬場の太陽光は入り込んでくる
という状態を作り出すわけです。
逆に、西面につけると夏場は強烈な西日で、シェードや遮熱カーテンなどで対策してあげないと、夏場がとても暑くなってしまします。
西日は太陽高度が低く、庇や軒ではほとんど遮蔽できないので注意が必要ですよ。
- 「窓」の断熱性能に気を付ける
- 方角に気を付ける(冬の日射取得、夏の日射遮蔽の対策)
デメリットその② 外からの視線・プライバシーが気になる

大開口の窓は、窓のサイズが大きくなるから、外から家の中が見えやすくなるデメリットがあります。
たしかにお隣さんの家の窓とご対面だったり、すぐ目の前が道路だったりすると、どうしても視線が気になってしまいます。
大きな窓が付いてるんだけど、視線が気になってずっとカーテンを閉めっぱなし。という住まいも街をを歩いてると見かけるよね。
せっかく気持ちい空間にするために付けた大開口の窓。
間取りのプランの段階で、プライバシーにも配慮した計画を考えておかないと、無駄になってしまうかも。
なるべく設計の間取りの打合せの段階で、大開口の窓を付ける場合は、隣家や敷地状況や、道路との配置を確認して進めていきましょう。
ただ、どうしても開放的なリビングにしたい!などの思いがある場合は、
例えば下の写真のように目隠しフェンスで囲ってしまって、お隣さんの視線を気にせずに、プライバシーを守ることも出来ますね。

お庭が家族の憩いの場みたい。素敵ですね!
他には、植栽やシンボルツリーを目隠し効果で計画しても良いかもですね。

新築した時に植えるシンボルツリー。家族と一緒に成長して、見守ってくれますよ。
- 隣家・敷地状況・道路との配置を検討する
- フェンス・格子囲いをつくる
- 植栽・シンボルツリーで目隠しする
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、弊社で人気の間取りについてご紹介をしました。
- シューズクローク
- 吹き抜け
- 大開口の窓
もちろんそれぞれ特徴があって、メリットもたくさん!
けども良い面ばかりでなく、デメリットにも目を向けて、失敗しないためのポイントを理解したうえで、なるべく後悔のない家づくりにしましょう!
「家は3回建てないと理想の家にならない」とよく言われていますよね。
けども、実際に3回も建てられる方は、ほんとうにごくわずかで、大多数の方にとって、「家は生涯に一度の大きな買い物」です。
幸いにもこれから家を建てられる方は、過去の様々な失敗例を学ぶ機会があります。
悔いのないように、メリットだけでなく、いろいろな視点で疑問を持つことが大事になります。そのためにも弊社も情報発信をしてアドバイスを提供できればと思います。
この記事が皆さまの素敵な家づくりに役立てれば幸いです!